顎の中にある、お皿のはなし

投稿日:2020年5月8日

カテゴリ:スタッフブログ

埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の上井です。緊急事態宣言が延長され、普段の生活に戻るまでまだ時間がかかりそうですね。そんなSTAY HOMEの期間だからこそできることもありますよね。

 

私は屈伸運動すると膝がポキポキと鳴っているのが何気なく気になっていました。痛くはないので長年放置していたのですが、家で暇を持て余していたので調べてみると、いくつか原因があるようでした。その中のひとつとしては『表側にある太ももの筋肉が凝ってしまったがために、膝のお皿が膝の骨に押し付けられ、そのたびにポキポキという音が発生している』というものでした。凝り固まった筋肉をストレッチでほぐしてあげることで簡単に解決しました。こんなことなら、もっと早く調べてみれば良かったなと思います。みなさんも時間があるときに気になることを調べてみると、思わぬ発見があるかもしれませんよ!!

 

膝のお皿といえば、顎にも実はお皿があることをご存知ですか?顎にあるこのお皿は『関節円盤』という名前がついていて、顎をスムーズに動かすために必要な役割を果たしているのです。

 

これは正常な顎関節の断面図です。とある頭の骨にはくぼみがあり、下顎の骨にはでっぱりがありますよね。関節円盤(黄色で塗られているところ)の位置を見てみましょう。普段自然に歯を咬み合わせている時は、関節円盤はこの2つの骨の間に挟まれて存在しています。下顎を大きく開けるとこの関節円盤の位置が先ほどよりも前の方へ移動し、下顎が動くのをサポートします。

 

では、もしこの関節円盤に不具合が起きてしまったら、どうなってしまうと思いますか?

 

お口を開けたり閉じたりするときにカクっと音が鳴る場合の図を見てみましょう。先ほどの図と比べると、関節円盤の位置が前の方にずれているだけではなく変形もしています。顎を動かそうとすると変形した関節円盤に下顎の骨が引っかかります。その引っかかりを何とか乗り越えた瞬間にカクっという音が鳴るのです。

 

 

さらに状態が悪化してくると、お口がほとんど開けられず、お食事を召し上がるのにも不便を感じてしまいます。図を見てみると先ほどの関節円盤よりも更に変形しています。顎を動かそうとしても完全に関節円盤が引っかかってしまい、顎が動かせない状態になってしまっています。

 

 

一度お口が開かなくなってしまったら完全に戻せないわけではありません。顎のストレッチを行うことで回復できるケースもあります。

 

今回は『関節円盤』に絞ってお話を進めてきましたが、いわゆる顎関節症といわれるものには他の組織が由来して症状が出てくる場合もあります。気になる症状がある場合は、まずは歯科医院で検査してみましょう。

 

緊急事態宣言の延長を受けまして、木村歯科医院では5月以降の歯科診療業務の縮小および緊急性の低い治療は延期をお願いいたしております。

 

5月8日~5月16日までの診療予定日は

5月8日金曜日、9日土曜日、11日月曜日、13日水曜日、16日土曜日となっております。

 

 

患者様の皆様にはご不便をおかけしますが、ご協力をよろしくお願いいたします。