高齢者の食事の工夫
投稿日:2022年7月8日
カテゴリ:木村歯科訪問プロジェクト
羽生市にあります木村歯科医院の大竹です。
7月に入りこれから夏本番ですね!気温や湿気、寒暖差のストレスで体力が低下しやすい時期ですのでしっかりと水分や栄養を摂って元気に日々を過ごしたいところです。
今日はそんな日々を乗り切るため、特に高齢者の食事の工夫についてお話したいと思います。
歯が悪くなったり、摂食・嚥下障害があったりすると、食事は軟らかいものや刻み食、ミキサー食にすることがあります。これは見た目がよくない場合が多く、ただでさえ食欲が低下している高齢者には食事の時間が苦痛なものになりかねません。
高齢者の摂食・嚥下機能を確認しながら普通の食事の中で食べやすい食事を探すことや、料理名のつくようなおいしい調理の工夫が必要です。
【調理の工夫】
①噛みにくい材料には隠し包丁で工夫する
②飲み込みにくい場合には見た目を美味しそうにする
③みじん切りは食べにくい場合がある→山芋や卵などで包み込むとまとまりがあり、滑らかで食べやすい
④薄切りは噛み切りにくい→総義歯の場合8㎜程度の厚さが噛み切りやすい
⑤水はむせやすい→適度なトロミをつけたり、嚥下補助ゼリー等を活用する
高齢者の中には脳血管障害をはじめ、種々の原因で摂食・嚥下障害を引き起こしていることが多いです。また、加齢による喉頭の下降により、高齢者の多くはむせやすくなっています。
【むせやすいときの環境整備や言葉かけの工夫】
むせる時間帯を知ることが大切です。
・食事の始まりにむせる
→これから食事であることに意識を集中するように工夫する(テーブルを片付けて食卓の雰囲気を出す)
→アイスやヨーグルトなどの冷刺激を与える
→「これから食事にしましょう」と声かけする
・食事中のむせ
→食べる時に疲れてきた一つの目安
→食事の始まりに好物を食べてもらい、後で食べやすく飲み込みやすい料理を出す
→食事とゼリーを交互に食べる交互嚥下を行うと誤嚥の危険性が減少する
【食べやすい介護食と食器・食具】
・市販の介護食を利用する際は、食器に移したり料理の材料として使用する
・小さな握力でも食べやすく工夫した箸、軽量で握りやすいスプーン、すくいやすい食器を選択する
在宅の高齢者の食事の工夫は様々ありますが、問題点を把握して、できるところから工夫してみてください。また、義歯の不具合や残存歯の疼痛や動揺、口腔機能低下により食事ができずに困っている方もいらっしゃるかと思います。通院ができずに困っている方、ぜひ当院の訪問歯科診療を活用してみてくださいね。
只今、当院では院長による無料オリエンテーションを毎月開催しております。
次回の日程は7月9日(土)の15:30からを予定しております。
皆様のご参加、心よりお待ちしております。
さらに木村歯科医院のインスタグラムでは、今後の健康講座のスケジュールや診療日、健康についての情報発信をしています。ぜひご活用ください。
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