《知らなきゃ損する歯のはなし第147号》が掲載されましたっ!!!

投稿日:2024年3月1日

カテゴリ:埼東よみうりコラム記事

知らなきゃ損する歯のはなし第147号が、2023年11月10日(金)の

埼東よみうり新聞の第6面に掲載されました!!!

以下がコラム記事です。お読みください。

入れ歯に関してビックリした話があります。
 「総入れ歯の男性は、入れ歯を入れないとひげが剃りづらい」「中にはひげ剃り用の入れ歯を持っている人がいた!」というものです。
 歯が無くなると唇の下にあった歯の部分が無いので、唇周りの顔の豊隆がへこんでしまいます。それを、入れ歯とそれについている人工の歯が補い、表情まで元に戻すというわけです。つまり、入れ歯は噛むためだけの道具ではないのです。
 歯が表情に関連する事は分かっていましたが、まさか日常生活でもこんな密接な事が関連しているとは不覚でした。患者様に言われ気付いた次第で、そこから私なりに調べたら、ひげ剃り用の入れ歯を持っている方がいることを知ったのです。
 磁力による義歯を装着した方が、旅行で飛行機に乗る際に金属探知機に引っかかると、入れ歯を出さなくてはならないという事から、磁力を外した金属探知機が作動しない予備の入れ歯を製作したことはありました。旅行に行く方には、金属探知機に引っかかる事の説明もしています。現在は、磁力を使わないアタッチメントを使用することが主流となってきましたが、磁性体に関しては近年保険適用もされたので、コロナを乗り越え、旅行に行く機会も増えるかと思いますので、皆さんも知っておいた方が良いかと思います。
 通常の入れ歯は総入れ歯に限らず人工の歯の他に、ピンク色の歯茎を再現したプラスチックの部分があります。多くの方はそれが邪魔で不快な思いをしていますが、噛めなくては仕方がないので慣らされているだけです。噛み応えや味わいを感じる事は少ないものの、慣れれば噛む事もできますし、しゃべる事もできるようになります。
 ところが、味わえない事で唾の出る量が減ってしまい、唾により吸着していた総入れ歯は、だんだん吸着しなくなります。加齢によるものと思われがちですが、味わえないまま何年も過ごせば体が退化していき、唾は出づらくなります。私は入れ歯でもインプラントでも、噛めて味わえる事が健康と推奨していますが、ただの入れ歯では難しいのが現状です。
 毎回紹介するコーヌスクローネ義歯は、味わいや噛み応えがある、取り外しの義歯では最良の物です。そして「取り外すこともできる」事がむしろ最大の歯周病対策になっています。快適な食事と健康な人生のためにもあなたにあった最良の方法をご検討ください。