⑱奥歯の大切さ
投稿日:2017年1月22日
カテゴリ:埼東よみうりコラム記事
「奥で見えないし前歯だけあれば入れ歯が無くても噛めるので前歯だけをきれいに治してください…」こういう方が多いので、私は一年中こんな説明を繰り返しています。
「人間のあごは左右の耳の下に関節があり、そこを支点に前歯が動きます。てこの原理と一緒で前歯よりは支点に近い奥歯の方が動きは少なくても強い力が加わります。前歯でピーナッツを砕くより奥歯で砕く方が砕きやすいのはそのためです」。
それでは、例えば両方の奥歯が2本ずつ無い方ではどうなるのでしょう。
図2にように前歯を前方に押しながら噛むため、前歯の隙間が空いてきてしまい、最後は揺れて抜けてしまいます。
奥歯が無いことで、結果的に前歯の寿命も短くなってしまったのです。
右か左かのどちらかだけの場合でも無い歯の側を補うため、歯がある側ばかり使い負担が多くなり歯の寿命を短くしてしまいます。
少なくとも取り外しの義歯を入れ続けている方は、まだ歯の喪失を遅らすことができます。しかし、噛み応えが違いますので、義歯の側でなく自分の歯がある側で噛み癖がついている方がほとんどで、徐々に歯を失ってしまうか、いつの間にか義歯を使用しなくなってしまうようです。
図3のように義歯でさえも、ひっかけることで周りの健康な歯に負担をかけてしまうため、現在一番歯を守れる治療法は、やはりインプラント治療ではないかと考えられます。
歯が無い所の治療はこのインプラント治療をはじめ多くの治療法があります。安心安全のため、しっかり納得のいく説明を受けてから、お選びいただくのが良いかと思います。
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