熱中症と口腔内の影響について
投稿日:2019年8月9日
カテゴリ:スタッフブログ
埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の大竹です。立秋も過ぎ、暦の上では秋を迎えたわけですが、これからも厳しい残暑が続くようですね。
今回はそんな暑い日々の話題から、「熱中症と口腔内の影響」についてお話ししたいと思います。
まず、熱中症とは①高温、②多湿、③無風の環境下で、大量の汗をかくことにより脱水し、身体の水分や塩分のバランスが崩れ、体温の調節ができなくなることなどで起こる健康障害の総称です。暑さが原因で起こる脱水症の一種であり、倦怠感やめまい、吐き気、頭痛、痙攣、意識障害などの症状があり、室内であっても①~③の条件がそろえば発生します。症状の重さにより、軽症、中等症、重症に分けられ、軽い症状から短時間で重症となることがあるので注意が必要です。脱水症状は口腔内や皮膚の状態からも確認できます。チェックシートで確認してみましょう。
【脱水の発見チェックシート】*下の項目で2つ以上当てはまる場合は脱水を疑う
A.器具なしでの診断
・口の中が乾燥している
・舌の赤身が強い
・舌の表面に亀裂がある
・舌が白いものに覆われている
・皮膚に張りがない
・手足が冷たくなっている
・爪を押した後,色が白色からピンク色に戻るまで3秒以上かかる
B.器具を使う診断
・血圧低下
・脈拍が速い
・体重減少
・微熱が持続
水分補給を怠ると、体温調節をするための汗だけでなく、唾液も出にくくなります。唾液には口の中の汚れを洗い流す自浄作用や、細菌の繁殖を防ぐ抗菌作用、酸性に傾いた口腔内を中和し、脱灰した歯を再石灰化させるなどの働きがあります。唾液が減少すると以上の働きがなくなり、虫歯や歯周病、口臭へとつながります。
脱水状態時は水だけ飲むのは誤りです。脱水は体から水分とともに「塩分」も失われています。電解質(とくに塩分)を適切な量含んでいる飲料でないと,脱水状態をうまく改善することができません。経ロ補水液やスポーツ飲料などを定期的に、喉の渇きを感じる前にこまめに飲むようにしましょう。
スポーツ飲料は汗の成分に近い濃度の塩分等を含むので,発汗過多により失われた水と電解質を補充するのに適していますポが、糖質の濃度が高いため,糖尿病や肥満の方の過剰摂取は注意が必要です。また、スポーツ飲料など糖分を多く含む物を摂取した際は口腔内が酸性に傾き、虫歯になりやすくなるため、しっかり歯磨きをする必要があります。水やお茶と味噌汁、吸い物,スープなどを組み合わせて,水分と電解質を補給する方が望ましいでしょう。
上手に水分補給を行い、これからの暑い日々も乗り切りましょう!
当院では、院長による歯についての無料オリエンテーションを行っております。
今月の開催は8月20日(火)15:00~となっております。参加希望の方は、ぜひ木村歯科医院までご連絡ください。
皆様のご参加お待ちしております!
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