顎関節のまわり
投稿日:2020年7月10日
カテゴリ:スタッフブログ
埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の上井です。
5月8日のブログでは顎関節症の関節円盤についてお話しおさせていただきました。今回は引き続き、顎関節症の他の症状について書きたいと思います!!
そもそも顎関節症になると、どんな症状として感じることがあるのでしょうか。
・お口を開けると雑音がする(カクッ、ミシミシ等)
・お口が開かない
・耳の前側が痛む
・咬めない
・肩こりがひどい
・食事が辛い
・原因不明の頭痛
これらの症状は何が原因で起こるのでしょうか。原因ごとに特徴を見てみましょう。
- 関節円盤の変形や位置異常(前回のブログ参照)
顎関節の周りの組織が変形することで生じます。また、前歯のみが接触して、奥歯がかみ合っていない人に頻発します。MRIによる画像診断が有効です。顎の位置が元に戻せる場合は、その位置でマウスピースを作成して変形した組織の回復を待ちます。
- 顎関節の周りを囲む筋肉の疲労や炎症
下顎を前に出す役割を果たす『外側翼突筋』という筋肉があります。関節のおさまりが悪い状態で歯ぎしりや食いしばりのような力がかかると、筋肉が疲労して炎症を起こしてしまいます。顎関節症の大部分がこの疾患といわれています。
- 顎関節自体の変形
顎関節を個性する軟骨や骨が変形してしまいます。その理由のひとつは、かみ合わせが悪い状態で長い期間負担を受けて起こる場合です。もうひとつは、下顎が強い衝撃を受けて顎関節の損傷が生じたにも関わらず放置した場合に発症する場合があります。骨がすり減ることで平坦になってしまうパターンや、骨のトゲができるパターンがあります。一度変形が起きると元に戻すのが難しいので、鎮痛剤などで対処療法を行うことが中心となります。
- 関節円盤に穴が開く
歯が全くない、入れ歯を使用していない、かみ合わせが低い患者さんに多く発症します。症状が進行すると突然痛みを引き起こすことがあります。この場合、適切な高さの入れ歯を入れる必要があります。
上記に記載した治療方法をまとめると
・マウスピースを装着する
・鎮痛剤や筋弛緩薬を併用する
・マッサージ
が主な治療法となります。
また、日常生活において注意するべきことは以下のようなものがあげられます。
・うつぶせや横向きでの睡眠
・頬杖をつくこと
・お口を大きく開けること
・極端に硬いものを噛むもと
・右か左どちらかだけで食べること
・日中に歯を食いしばること(重いものを待つ、スポーツをするなど)
・急激なストレス(精神的な緊張から肉体的な緊張を引き起こす)
専門的な医療機器を用いないと診断ができないものもありますので、症状が気になる場合は一度歯科医院でチェックしてみましょう。
木村歯科医院では現在、院長による無料の健康オリエンテーションを開催しております。
次回は7月14日(火)午後3時~を予定しております。
参加を御希望の方は木村歯科医院までご連絡ください。
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