知らなきゃ損する歯のはなし108が掲載されました!

投稿日:2020年8月21日

カテゴリ:News&Topics 埼東よみうりコラム記事

知らなきゃ損する歯のはなし108

一昔前、インプラント治療は骨に穴を開け、痛くて大変な治療と言われていましたが、現在は適切な設備でしっかりと管理された治療を受ければ、世界的に認められた良い治療法の1つとなりました。
しかし、インプラントをしたらそれで治療が終わりではなく、その後の管理をしっかりしなければ長くは使えません。
今まで自分の歯を管理できなくて歯を失ったわけですから、インプラント治療の後もしっかり予防管理をしなければ、せっかく治療したインプラントも失ってしまうのです。また年齢と共にインプラント治療をした以外の歯も傷んで来た時は、さらに追加の治療をしなければならなくなります。

「その時はその時」と思っている方は、実際に入れ歯になった時にひどく後悔するようです。そんなことになる確率を減らすためにも、人生の要所要所で適切な治療を受けてください。

高齢化社会にマッチした治療は、ヨーロッパでも最終治療と呼ばれているコーヌスクローネ治療であると私は思っています。しかも最新のコーヌス治療では、今まで製作が難しくて使用できなかった軽くて丈夫で生体親和性が良い材質であるバイオメタルのコバルトクロムを使うことができるようになりました。

このコバルトクロム合金は、クロムと聞くと六価クロムの毒を思い出すようですが、三価クロムであり人体には無害なので、チタンに変わるバイオメタルとして関節などにも使われ出しています。
また、最近の研究では口腔内の悪玉菌を減らす作用も報告されています。その材料で製作されたコーヌスクローネ義歯は取り外しできますが、一般的な入れ歯のピンク色の部分が無いので自分の歯のような噛み応えや味わいが戻ります。そして、以前に行ったインプラントと自分の歯も繋げて共存できます。
何よりも取り外そうという時には外せますので、長期入院や万が一寝たきりになっても管理ができるという点が一番注目されているところです。
歩けて物を噛める人生が一番の長生きの秘訣だと思いますのでぜひ最新の治療を考えてみてください。
「一度は大枚をはたいてインプラント治療をしたけど、今後の治療はどうなるのだろう?」「インプラント治療は噛めるようにはなるけど、次に歯を失うたびにインプラント追加を繰り返すのだろうか?」と思っている方も新しい治療法はかなり有効です。
これからは噛めない方、噛めはするけど色々我慢してきた方にとっての歯科治療が変わるのではないかと思います。