口腔乾燥

投稿日:2021年12月17日

カテゴリ:スタッフブログ

埼玉県羽生市にある木村歯科医院の折原です。

これから風が吹き週末はとても寒くなるようですね。
山がある地方は雪で大荒れになるようなので、被害がなければ良いと思います。
寒いと体が縮こまってしまい、肩こりや筋肉が硬くなったり、
腰が痛くなったりするので、暖かくして十分に気をつけていきたいと思います。
(私はすでに足を痛めてしまいました。)

●口腔感染症がもたらす影響
 マスクをしていたり口呼吸をしていると、口腔乾燥や唾液分泌低下があると、
 自浄作用の低下や粘膜の潤滑作用がなくなるために、むし歯や歯周炎の発症
 粘膜障害、義歯の不安定などいろいろな症状が見られるようになります。
 口腔内だけでなく、味覚異常や嚥下障害などを引き起こし、
 全身状態にまで影響を及ぼすことも多くあります。
 むし歯や歯周病は、唾液の自浄作用や粘性亢進などが大きく影響しています。
 特に、高齢者では、根面う蝕の発症や、歯周炎の悪化をしてきます。

●唾液による酸の低下
 口腔内では食事の度にpHが下がって脱灰されますが、唾液の緩衝作用
 によって再石灰化のプロセスが進行してpHは戻ります。
 エナメル質が溶け出す臨界pH5.5~5.7以下になる時間帯が短ければ再石灰化
 されますが、食事回数が多い、唾液の流量が少ない場合には脱灰が進行し、
 むし歯発症の危険が高まることになります。

●唾液による歯の表面の保護
 歯の表面は唾液由来の糖タンパクであるペリクルで覆われています。
 ペリクルは細菌の産生する酸による脱灰を遅らせる働きをもっています。
 唾液の分泌が減るとペリクルが形成されなくなり脱灰が進み、
 むし歯のリスクが高まります。

●唾液による洗浄作用
 むし歯の発症と関連する重要な因子として、唾液分泌速度があります。
 本来なら唾液の自浄作用によって口腔内の細菌が取り除かれますが、
 唾液の分泌速度が遅いと細菌数が増 加することが知られています。
 口腔乾燥症の方は、こうした唾液の重要な機能が低下しています。
 結果、むし歯のリスクが高くなります。

 ●義歯不適合・違和感
 義歯の安定にも唾液が必要です。
 唾液分泌が改善されることで、義歯の安定感や違和感が改善される
 場合もあります。
 唾液分泌の低下した口腔乾燥症の方は、義歯のトラブルが多くみられます。
 唾液に粘着力や接着力が低下して、口腔粘膜の保湿度が低くなることで
 総義歯の維持力が低下するからです。

 ●口臭の発症原因はおもに3つあります。
「歯周病」「舌苔」「口腔乾燥(ドライマウス)」です。
 これらの要因が口臭を発生させます。
 その他にも舌や味覚などにも影響があります。
 マッサージをしたり、ジェルやスプレーなどを塗るなどして、
 口腔乾燥の予防しましょう。

木村歯科医院では院長による無料オリエンテーションをしております。
歯科衛生士が唾液についてのお話もしています。
12月21日(火) 15:30〜  ※年内最終回となります。
1月18日(火) 15:30~
皆様のご参加をお待ちしております。