口呼吸をやめよう

投稿日:2024年5月17日

カテゴリ:スタッフブログ

埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の江渕です。最近暖かかったり寒かったりと天候不順で体調を崩す方が多いです。皆さん夏に向けて健康管理をしっかり行いましょう。

さて、突然ですが皆さんは鼻呼吸が出来ていますか?コロナでマスク生活を強いられていた当時、知らず知らずのうちに口呼吸になってしまった方がいらっしゃると思います。最近ようやくマスクをしないでも行き来できるようになってきましたが、口呼吸のままじゃないでしょうか?普段、意識していないと気づけないことですが、日本人の7割(子どもでは8割)が口呼吸をしていると言われています。
口呼吸は身体に対して様々な弊害があります。以下にまとめました。

・風邪など体調不良を起こしやすい;
口呼吸は鼻のような加湿、空気清浄機のような効果が得られないため、空気の汚れやウイルスをそのまま身体に取り込んでしまいます。また、「上咽頭」という場所を直接刺激してしまうため、上咽頭の炎症を悪化させてしまいます。この部分に慢性的に炎症が起きると、「慢性上咽頭炎」と言って、その部分の症状(のどが痛い)だけでなく、全身の不調につながります。全身の不調とは例えば、肩こり、頭痛、めまい、腎炎、慢性疲労感など、のどと関係なさそうな場所の症状と関連しています。

・むし歯、歯周病、口臭;
常に口呼吸をしていると、口の中は乾燥した状態となり、虫歯・歯周病(歯肉炎)、口臭のリスクが高まります。これは、普段口の中を潤している「唾液」には、汚れを洗い流したり、抗菌作用があったりなど、お口の環境を健康に保つための複数の作用をもっているからです。もし、唾液が少なくなれば、口内の細菌が繁殖しやすくなってしまうため、虫歯・歯周病をはじめ、口臭のリスクも高まります。

・睡眠時無呼吸症候群;
寝ている間に口呼吸になると、舌が気道へと落ち込みやすくなります。もともと睡眠中は全身の筋肉が緩むため、起きている時よりも気道が狭くなるのですが、舌に塞がれた気道はさらに狭くなり、空気が通りにくくなります。気道が狭くなって空気が通りにくくなった人は、必要な酸素を得るため、無意識のうちに思い切り息を吸うようになります。その時、狭い気道を空気が加速して通り抜けるため、気道の粘膜が大きく振動していびきとして音が出るのです。
睡眠時無呼吸症候群とは、眠っている間に呼吸が止まったり浅くなったりすることを、何度も繰り返す病気です。この病気の人は、毎晩のように激しいいびきをかくため、周りの人から指摘されることも少なくありません。また、夜中に十分に眠れないため、日中の猛烈な眠気やだるさに悩まされることがあります。睡眠時無呼吸症候群を放っておくと、生活習慣病や心血管疾患のリスクが高くなります。

・ほうれい線や口のたるみ、歯列不正;
口呼吸では口を常に開けているため、お口の周りの筋肉(口輪筋)が衰えてしまいます。その結果、口周りのたるみだけでなく、歯列にも影響が出てきます。

上記のように様々な影響が口呼吸にはあります。口呼吸を抑える対策法は以下の通りです。

・テープやマスクで口を閉じる
・寝酒を控える
・禁煙する
・鼻づまりを治療する
・肥満体型の人は減量する
・口周りや舌の筋肉を鍛える
・マウスピースを付ける

いかがだったでしょうか?最も簡単な予防法は意識して口を閉じることです。鼻詰まりなどやむを得ない場合を除いて、出来るだけ鼻呼吸を意識しましょう。また定期的に歯科健診を受け、悪いところがあれば早期に治療改善して口腔内を良好に保ちましょう。

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