セルフケア指導でプラークコントロールが良くなった症例
投稿日:2024年9月26日
カテゴリ:歯周病治療症例
指導でプラークコントロールが良くなった症例
こちらの患者様は、歯の痛みを訴えてお久しぶりに来院されました。
検査の結果、以前治療を受けた歯が再びむし歯になっていました。患者様は、糖尿病や心疾患など複数の持病をお持ちで、13種類もの薬を服用しているため、治療中の体調管理には特に注意が必要です。
さらに、薬の副作用で唾液の分泌が減少しており、むし歯リスクが高まっていました。唾液は口腔内を洗浄し、細菌の繁殖を抑える働きがありますが、唾液の分泌が減少するとその機能が低下します。そのため、歯周病治療も複数回にわたって行いました。
治療の中で、特に問題となったのはセルフケアの不足でした。
プラーク(歯垢)の除去が不十分であり、歯ブラシ以外の補助道具(歯間ブラシやフロス)を使用していませんでした。その結果、口腔内にプラークが蓄積してむし歯が多発していました。
そこで、染め出し液を使用し、磨けていない箇所を確認していただきました。加えて、歯ブラシと補助用具の正しい使い方を指導し、ご自宅でのセルフケアを改善していただくように努めました。
さらに、セルフケアでは落としきれない歯と歯肉の間などのプラークを、歯科専用器具を使って除去していきました。
また、薬の副作用による唾液の分泌が減少している状態でしたので、人工唾液のジェルや漢方薬の使用をご提案しました。
セルフケアの改善と歯周病治療を並行して行い、むし歯治療も行いました。
さらに、歯ぎしりと食いしばりの影響で顎の骨に変形が見られました。
歯ぎしり食いしばりは、歯や被せ物に過剰な力がかかるため、歯が欠けたり、被せ物が破損し、最悪の場合、歯を失う可能性もあります。
そのため、就寝時に装着するマウスピース(バイトプレート)を作成し、使っていただきました。
(※画像はサンプルです)
患者様のセルフケアのご協力の結果、口腔内の状態は良好を保っています。患者様からは「お口の状態や見た目もきれいになって嬉しいです。」とのお言葉をいただきました。
今後も定期的なメンテナンスを通じて、良好な状態を維持できるようサポートさせていただきます。
年齢・性別 | 70代・女性 |
治療期間 | 4ヵ月(被せ物の治療期間含む) |
治療回数 | 10回 |
治療費用 | 保険適用の歯周病治療 |
リスクなど | ・歯肉退縮・知覚過敏となる可能性があります。 |
■ 他の記事を読む■