放射線被ばくについて

投稿日:2025年3月7日

カテゴリ:スタッフブログ

こんにちは。埼玉県羽生市にあります木村歯科医院の堀越です。私は診療放射線技師として昨年から働いています。診療放射線技師が働いている歯科医院は珍しいと思いますが、これからもよろしくお願いします。さて、そんな診療放射線技師ならではの放射線被ばくについて、お話ししたいと思います。

そもそも、放射線による被ばくは以下の3種類に分類されます。

① 医療被ばく:エックス線などの放射線を利用した、健診・検診・診断・治療などの医療にともなって受ける被ばく
② 職業被ばく:放射線作業従事者が放射線を取り扱うことにより受ける被ばく
③ 公衆被ばく:職業被ばく及び医療被ばくを除いたその他のすべての被ばく

公衆被ばくには、私たちが日常生活をする中で、知らず知らずのうちに浴びている自然放射線による被ばくも該当します。宇宙から、そして大地から受ける自然放射線による外部被ばくや、食物や空気中のラドン等、自然由来の放射性物質から受ける内部被ばくです。
放射線と聞くと恐いイメージを持たれる方もいるかと思います。放射線を身体に受けることにより染色体内のDNAが傷つきますが、人体には損傷を修復する機能が備わっているため、放射線量が少なければほとんど修復されます。
では、どのぐらいの線量を被ばくすると体に影響を及ぼすでしょうか。放射線による被ばくは「有無」ではなく「量」が問題になります。放射線を受けたことにより体に影響を及ぼすかどうかは、外部被ばくか内部被ばくか、全身被ばくか局所被ばくか、局所被ばくであるならば、どこに受けたのか、そしてどのくらいの量の放射線をどのくらいの期間で受けたかによって決まります。一般的には一度に100ミリシーベルト以上の放射線を受けた場合、人体に影響が生じる可能性があると言われています。
では、自然放射線や医療被ばくにおける線量を見てみましょう。

《自然放射線による被ばく線量》
〇年間の自然放射線の量 2.1ミリシーベルト
〇飛行機での東京からニューヨーク往復 0.19ミリシーベルト
《一般的な病院などでの医療被ばく線量》
〇医科用胸部CT検査 6.9ミリシーベルト
〇胸部レントゲン検査 0.06ミリシーベルト
〇胃レントゲン検査 0.8ミリシーベルト
《当院で使用している放射線検査での被ばく線量》
〇歯科用CT 0.1ミリシーベルト
〇歯科パノラマ撮影 0.03ミリシーベルト
〇歯科デンタル撮影 0.01ミリシーベルト

特に歯科における線量はとても低いことが分かるかと思います。さらに放射線防護のために撮影の際に鉛のエプロンを着用していただいております。
歯科におけるレントゲンは、肉眼では見えない虫歯の有無や進行状態、歯茎で覆われて肉眼では見えない歯石の有無、顎の骨の状態を確認でき、今後の治療計画や治療後の経過観察などにも役立つのでとても大切な検査です。放射線による被ばくは伴いますが、その線量は最少で放射線防護にも努めていますので安心して検査を受けてください。
何か不安なことがあれば、お気軽にお尋ねください。
当院では目から鱗の話が聞ける、院長の無料オリエンテーションを毎月開催しております。
次回は3月8日(土)、4月12日(土)15:30〜予定としております。参加をご希望の方は0120-255-418までご連絡ください。
みなさまのご参加、心よりお待ちしております😌
さらに、木村歯科医院のインスタグラムでは今後の健康講座のスケジュールや診療日、健康についての情報を発信しております。ぜひご活用ください。