⑦入れ歯・ブリッジ・インプラント(1)
投稿日:2017年1月22日
カテゴリ:埼東よみうりコラム記事
それでは、歯を抜いて無くなってしまったところはどうすればよいのでしょう?
もちろん放っておいたら両脇の歯が動いて寄ってしまったり、反対側の歯が出てきてしまったりします=図①=。何よりも奥歯を失ったままにしておけば、顎の高さを保てなくなり、必ず前歯がダメになります。顎の高さを保てなくなると噛み合わせが低くなり、唇の横の口角にしわが出てきます。前回までのコラム(http://www.kimura-implant.comに掲載中)にて、歯の大切さをお話してきましたが、失った所は噛めるように修復しなければ健康は維持できません。
現在、歯を抜いた後の治療は、大きくわけて3つに分かれます。
一つは取り外しの入れ歯です=図②=。歯の無いところに人工の歯が入りますので、噛めるようになります。ところが、脇の歯にひっかけがあるため、無くなった歯の分の負担も脇の歯が負担しなければならないので、いずれ脇の歯も揺れてきます。また、たった一本を入れ歯にしただけでも噛み応えや味わいは半減してしまいます。
2つ目が両脇の歯を削って、橋渡しで冠を被せるブリッジというやり方です=図③=。保険で手軽にできるため、多くの方がこれを選ぶようです。噛み応えもあり、何よりも取り外しではないので、自分の歯のように管理できます。
ところがブリッジの場合、無い歯の部分を両脇の歯で支えて固定するため、無い歯の分の負担が両脇の歯にかかり負最低3本分の歯を失う可能性があります。寿命も平均7年と言われており、このために両脇の健康な歯を削るのも考えものです。
もう一つ注意が必要な事があります。年齢と共に自分の歯が徐々に磨り減る事は通常の老化現象ですが、保険診療で入れる銀色の冠は、歯よりも硬い材質でできており、磨り減らないため、定期的に検査をしないと、そこだけ噛み合わせが高くなってしまいます。そんな冠の部分はいずれ揺れてきてさらに歯を失っていく繰り返しとなります。できればブリッジをするにしても、歯と同じ硬さの材料のものを選んで欲しいものです。
3つ目のインプラント治療については、次回お話いたします。
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