⑯病院選びはじっくり考えてから!
投稿日:2017年1月22日
カテゴリ:埼東よみうりコラム記事
最近セカンドオピニオンという言葉をよく耳にします。医療の分野では、一人の医師の意見だけで決めてしまわずに、別の医師の意見も聞いて患者自身が治療法などを決める事を指します。
日本では、一か所の病院にかかり続けないといけない風潮があり、よっぽどの不満がない限り転院することがいけない事のように思われています。ヨーロッパやアメリカでは、自分の健康のためには、複数個所の医療機関で治療方法や治療費を聞き、最終的には自己責任で治療方法を選択します。また、信頼のおける主治医を家族で決めている事も多く、主治医も自分の専門以外はしっかりと責任を持って他の専門医を紹介し、連携して治療を進めるようです。
日本には家庭医という観念は少なく、特に歯科分野では、家族がバラバラの歯科医院に通っている事は珍しくないようです。これは競争原理で言えば良い事であり、各歯科医院も技術や待遇をより良く改善努力していく事となります。
少し前にドクターショッピングという言葉も使われましたが、これはセカンドオピニオンとは違い、医療機関やドクターと信頼関係ができないために次々と病院を替わる事と感じています。信頼関係ができないドクターショッピングは悲しい傾向です。
できれば治療開始前に、お任せできる病院かどうかじっくり選んでいただければと思います。技術や対応はもちろんですが、今後一緒に病気と闘っていけるかどうかの人間的な相性も重要と考えています。
例えば電化製品を購入する場合、インターネットで調べたりカタログで検討したりして、じっくり考え抜いてから購入する方も多いと思います。同じように病院も考え抜いて選ぶべきだと思います。しかし、電化製品もそうですが値段だけで決めるのはお勧めできません。電化製品も一般的には安かろう悪かろうが通常です。安ければ安いなりの理由があり、高ければ高いなりの理由があると思います。
私はできれば高くても質の良いものを選びたいと思っています。身体が資本なのにそこに粗悪なものを使えば長く持ちません。それは短命を意味する気がするのです。
先日、日本でも有名なメガネ屋さんでちょっと高いメガネを作りましたが、全く合いませんでした。そこで経緯を話し、地元の同級生のやっているメガネ屋さんで、そこまで高くはないが通常よりは高めのメガネを作りました。バッチリ快適になり、仕事もスムーズです。疲れも少なくなり、頭痛もしなくなりました。これは高ければ良いという事でもなく、気の知れた同級生の技術と信頼関係の典型的な例だと思っています。
今後はどんな分野でもセカンドオピニオンが必要なのかもしれません。
■ 他の記事を読む■