番外編4 インプラントの治療は誰でも受けられるの?

投稿日:2017年1月22日

カテゴリ:埼東よみうりコラム記事

インプラント治療を受けるには、今までの歯を失ってしまった原因を無くさなければ治療後も歯を失ってしまいますので、しっかりとした事前の検査が必要です。

仮に歯の無い所だけをインプラントにし、またそれが10年保証であっても、治療後他の歯がどんどん失われていくのであれば、追加でインプラントを入れ続けなければなりません。そうならないためにもできればこの機会に残っている歯も含めて今後安定して10年以上噛む事ができる治療計画を立案したいものです。

そのためには、手術の前後で徹底的に虫歯や歯槽膿漏の管理をしなければなりません。自分の歯を失ってきた口腔管理を変え、今後は失わないような管理をしていく決心をしなければ、インプラントも残っている自分の歯も失い続けることになるからです。

私のお勧めなのが、国家資格を持つ歯科衛生士によるプロフェッショナルケアです。定期的に歯やインプラントを徹底的にクリーニングし管理してくれます。

また、インプラント治療を受けるには全身的な体調も重要です。通常、高血圧や糖尿病の方でもお医者さんに薬を出してもらって管理をされている方なら手術を受けられます。年齢も自力で歩ける方であれば特に上限はないと考えます。

当院の患者さんで80歳を超えた方も問題なく噛めるようになっています。

しかし、年齢は若ければ何歳でもよいということはありません。インプラント治療は成長期の終わった成人が対象となるため、例えば歯の先天性欠損等でインプラント治療を行いたいという方も成人してからの治療が望ましいとされています。

このようにインプラント治療は、虫歯や歯周病によって歯を失ってしまった所にインプラント治療を行い噛めるようにするだけでなく、永久歯の数が最初から足りない場合(前述の先天性欠損)や事故によって歯を失った方まで幅広く対応することができます。

それでは、インプラント治療が困難な例はどうでしょう?

全身状態が管理できない方や手術で必要な薬(通常の抗生物質)や金属(特にチタン)にアレルギーがある方、合わない入れ歯などの使用や長年の歯周病を放置してきたことにより極端に顎の骨が無い方は、しっかりとした検査やかかりつけのお医者さんとの連携をとった上で治療計画を練らなければなりません。その上で、インプラント治療に向かない方はそれ以外の治療方法をご提示させていただきます。

あなたに合った最良の方法は、様々な事前の検査により説明を聞き、納得した上で治療に進まれることが健康への第一歩になると思います。